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2011全日本ロードレース選手権 最終戦 MFJ-GP
10月30日(日) 決勝レース
天候:曇りのち雨 コース:ウエット
三重 鈴鹿サーキット(1周5.821km)
観客:21,000人(土・日)
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今日は朝から曇り空で、JSB1000のRACE1開始直前に雨粒が落ちはじめた後は終日雨模様となった。
◆◆◆◆J-GP3◆◆◆◆(13:00〜10周)
骨折から3日目の右足の状況は変わらないが、今朝の練習走行でも予選とは違う種類のタイヤを試すなど、できる限りのトライを続けて決勝に臨んだ。
しかしJSB1000クラス開始直前に降り出した雨は降り続き、これまでのドライセッティングは一旦ご破算に。このウィークを通してレインコンディションで走行する機会がなかったため、急遽セットアップした雨仕様で5分間のフリー走行、10周に短縮されたレースに臨んだ。
雨があまり得意ではないケンタは、そぼ降る雨にチャンピオンシップ獲得がより困難になったと感じていたが、このフリー走行で雨の鈴鹿サンデーレースで速さを見せていた渥美とかわらぬペースで走れたことで、うまくやれるのではないかという感触を得ていたようだ。
路面温度18度、ピット内の気温20度でレースが開始されると、我々にとって嬉しい誤算がコース上で繰り広げられていった。1コーナーにトップで飛び込んだケンタが経験豊富な2番手の仲城を1秒以上上回るハイペースで引き離してトップを独走していったのだ!!
2周目は何と3秒近く速いタイムでその差を4秒とすると、その後も後続との差を拡げていった! 一方ランキングトップの徳留は1周目の3位から、2周目4位、3周目6位と順位を落としていた。
もちろん他を圧倒するハイペースの走りはそれだけ転倒のリスクをはらんでおり、毎周後続の選手が転倒する状況下では予断は許されなかった。
4周目に8秒以上のリードを築いたケンタが徐々に増した足の痛みによってペースを落とさざるを得ない状況となった5周目、ケンタや2位の仲城を上回るペースで後方から追い上げてきたのが山本剛大だった。スプーンの2つ目で仲城を捕らえると、ケンタより3秒近く速いタイムでその差をどんどん削り取ってきたのだ。
仲城も一旦は2番手を奪い返したが6周目には完全に山本が先行、ケンタとの差を5秒まで縮めた。8周目のヘアピン立ち上がりで山本に先行されたケンタはしばらくペースを上げて山本に追従したが、チャンピオン争いの直接の相手の徳留のポジションと自身の足の状況、そして増してきた雨量を冷静に判断し、山本を先行させてポジションをキープしてマシンをゴールまで確実に運ぶことを選択した。
冷静な走りできっちり2位表彰台を獲得したケンタは、昨年のGP-MONOに引き続き今年も全日本タイトルを獲得することができた!!坂田監督はじめスタッフの目頭を熱くさせるシーズンの幕切れであった。
苦手意識のあった雨のレースで表彰台を獲得する走りができたことは、来年からの世界選手権挑戦にむけてケンタの自信にもつながった。どうか来シーズンのケンタの新たな挑戦にご注目いただきたい。
◆◆◆◆JSB1000◆◆◆◆(RACE1 11:45〜 15周、RACE2 15:55〜 12周)
今朝の練習走行では昨日のQ3で使用した種類のタイヤに合わせて更にセットアップを進めてレースに臨んだ。
RACE1のグリッドにマシンが並びはじめるころ雨がぱらつきだし、フロントのウインドスクリーンにも雨粒が確認できるようになってきた。ウォームアップラップ開始1分前にマシンのエンジンを始動しスタッフが退去したその時、レースの延期が告げられた。急遽5分間のフリー走行が設定され、レースがおこなわれることとなった。
最初の1コーナーを制してトップに立ったのは加賀山だったが、程なくして1周目のヘアピン進入で先行した秋吉がレースをリード、その後はぐいぐいと後続との差を拡げていった!!
序盤は降り始めた直後ということもあり、全くのフルウェットでもなく、かといって走行ラインが乾いていくわけでもないといった難しい状況であった。
急に降りだした雨に見舞われたためその後の雨量や路面の水量がわからぬまま、また、セットアップもライダーとクルーの経験頼みでレースに臨んでおり、雨は降り続いていたが路面を覆った雨の量はそれほど多くなく、選択したレインタイヤがこの状況にぴったりマッチしていたわけではなかった。その後9周目には2位に約10秒のギャップを築きあげ、これまでの様々な経験から雨での走行に自信を持つ秋吉とはいえ、雨の中を最高速約290kmでライディングするのは容易なことではなかった。
その後は10周目に2番手に浮上してきた中須賀が秋吉を上回るペースでギャップを少しずつ削り取ってきたが、秋吉も懸命のライディングでマシンをゴールまで運び、鈴鹿での連勝記録をまた一つ塗り替えた!!
ランキング2位の高橋が5位となったため、最終レースを待たずして秋吉の2年連続のチャンピオンシップ獲得が決定した!!!
12周に短縮されたRACE2開始時点での路面温度は17度、ピット内の気温は18度であった。RACE1のデータをもとに、大きな変更は加えず微調整のみで2番グリッドからRACE2に臨んだ秋吉は、まずは加賀山に追従した後、コース後半の200Rでトップに立つと、RACE1同様そのまま後続との差を拡げにかかった。直後に後続の中須賀がスプーン2つ目の進入で転倒を喫するような状況下で貪欲に勝利を目指した手加減無しの全開走行だった!!
雨は小降りになったが路面の雨量はRACE1より多かったようで、我々が装着したタイヤはRACE2の状況にマッチしていたこともあり、2周目には早くも2秒のギャップを築くと周回ごとにその差を拡げ、4周目には雨中で2分18秒523の最速ラップを記録するなど、終わってみれば2位の加賀山に15秒以上の大差をつける圧勝で、鈴鹿での連勝記録を更に伸ばすことができた。
「二人のライダーが共に全日本チャンピオンを獲得することができ、今シーズンを締めくくるのにふさわしいレースをすることができました。皆様ありがとうございました。(藤井)」
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今シーズンのサポートありがとうございました。改めて御礼申し上げます。
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